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概要

広報えびな

7広報えびな2016年3月1日号?派遣先/福島県相馬市沼田則子担当/保健福祉部保健センター・保健師相馬市は人口約3万5千人、福島県浜通りの東北端にあります。相馬市には、津波による大きな被害を受けた沿岸部と、比較的放射線量が高い山間部があります。私は保健師として、仮設住宅や復興住宅などに住む被災者の健康支援や心の健康づくりに関する支援、保健センター業務全般に携わっています。また、全国各地から相馬市に派遣されている職員約30人の体調や心のケアについても意識して声掛けをしています。現地へ入る前に、実際に被災地支援に入ったことのある県の保健師に現地の状況や保健師に求めら職員派遣は私で3人目。東日本大震災から3年たってからの赴任で、今年度は派遣2年目になります。被災地への派遣は、被災地の「人」や「まち」の現状を自分で見聞きし、震災の記録・記憶を、家族をはじめ多くの人に伝える役割、そして、万が一、海老名で大きな災害が発生したときに備え、被災地の固定資産税の扱いについて知識を得る機会でもあると考えていました。石巻市には全国から72団体・203人(28年1月1日現在)の自治体職員が派遣されています。石巻市の職員に加え、多くの派遣波被害の整地も進み、復興住宅への入居もほぼ完了しています。一見落ち着きを取り戻しつつあるかのように見えますが、今後は環境の変化や潜在化していた心の問題が年齢に関係なく表面化してくると思われ、更なる健康支援が求められます。県外の方々には実際に現地に来て、見て、聞いて、感じてほしいと思います。今後も正しく放射能を理解し、風評被害を払拭していくことが不可欠だと思います。れること、心構えなどを確認してから相馬に来ました。ここでは、新聞やニュースで県内に設置された環境放射線量測定値や、野菜・魚介類などに含まれる放射性セシウムの検査結果、福島第一原発の作業状況が毎日報告されています。現地に入って、これまで見てきたニュースや報道と異なる現実が見えてきました。実際に見て、学ぶことが多いとあらためて感じています。震災から5年近くが経過し、津職員と仕事や親睦を深めることができ、自分にとって大きな財産になっていると感じています。毎年夏に開催される石巻市最大のイベント「石巻川開き祭り」では、手漕ぎの船による「孫まご兵べえ衛船せん競きょう漕そう」にもみんなで参加しました。復興の道はまだ半ばです。石巻市の正規職員の多くは、復興関連事業に従事しています。復興を終えた後の長期的な人件費増大などを考えると、一概に正規職員を増やせばいいとは言えません。復興関連事業に携わる石巻市職員が本来の業務に戻ることができるまでは、派遣職員などのマンパワーが必要だと思います。石巻市には、豊かな自然と歴史、さまざまな見どころがあります。震災を風化させないため、また、災害への備え・教訓を得るためとしても、皆さんが石巻に足を運ぶことが大きな支援になると思います。▲仲間との絆を深める「孫兵衛船競漕」▲井戸端長屋(復興住宅)の共同スペースでは簡単な体操なども行う正しく理解することが風評被害払拭に