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概要

広報えびな

広報えびな2 016年11月1日号 6 市から、市の鳥選定委員会委員(以下、委員)になってほしいと依頼されたのは今から25年程前のことです。環境保全が叫ばれる中、市制施行20周年の節目に市の鳥を制定し、自然保護と鳥獣愛護のシンボルとして役立てたいとのことでした。 当時、私は県の職員として自然保護や野生動物の仕事を行う傍ら、市の公民館講座で野鳥に関する講義を行っていました。15人の選定委員の中で、鳥の専門家は私と鳥獣保護委員の方の2人だけ。市内にいる野鳥160種類以上の中から海老名市にふさわしい鳥を選定するのですから、とても大変だったことを覚えています。 選定には、①狩猟鳥獣ではないこと、②近隣で制定されていないこと、③農作物を荒らさないこと、④市内で一年中見られる留鳥であることなどが条件でした。 まずは、条件に合う鳥をコサギ 華やかで人気のあったサギやツバメを押して、最終的にカワラヒワに決定したのは、身近にいるけれどスズメと間違われて、普段なかなか気が付いてもらえない、控え目なところが理由でした。 一見地味で目立たないカワラヒワは、飛び立った時に翼の黄色い帯が美しく映えるので、そこが市民の方に興味を持って探してもらえるきっかけとなり、鳥獣愛護につながるのではないかということで、委員の意見が一致。その後、市長に答申を行い、カワラヒワは市制施行20周年の式典で「市の鳥」として発表されました。 こうしてカワラヒワは、市の歩みとともに市の鳥に就任して25年を迎えました。今でもカワラヒワにはとても愛着があります。目立たないけれど、皆さんの身近にいるかわいらしい鳥です。ぜひ大事にしてあげてください。やツバメ、カワラヒワなどの15種類に絞り、広報誌面やまつり会場でアンケート調査を行いました。それらで得た意見も参考に、選定に向けて農業関係の方とも慎重に検討を重ねました。市内の野鳥160種類以上から絞り込み「大変だった」野鳥を意識して歩いてみましょう選定の決め手は「身近にいるけれど控え目で美しい」▲市が作製した「市民カード」「粗大ごみ収集シール」「封筒」。 愛着を持ってもらえるよう、カワラヒワが描かれている。 市内では、カワラヒワの他にも、多くの野鳥を見ることができます。渡り鳥の飛来や、樹木の落葉で視界が広がる秋から冬は野鳥観察にお薦めの季節です。 野鳥観察では、野鳥を見つけるまでのスリルと発見した時の喜び▲飛び立った時に映える翼の黄色い帯▲市街地の電線にとまるカワラヒワ